華氏907

コードG発令。レベル4のバイオハザード
自室にやつが現れた。
殺虫剤を大量散布して後、それらはおこった。


部屋には本やゲームなどが床の上に積みあがられており、その間でGは足を上にしていた。
殺ったか!? いやそんなわけはない。やつはそんなに甘くはない。
現場から撤去するためには手を使わなければならず、完全に死んでいるならともかく、生きている可能性があるため火ばさみを使おうと思い立った。
階下に探しにいくも、どこにしまったか見当たらない。
ブル・シット! 我が家には対テロへの備えがないのか!! 怒りが渦まく。
時間ばかりが過ぎていった。
Gが息を吹き返してどこかへ隠れるという想像にかられて、火ばさみの捜索を断念。
現場にもどり確認すると、やつはその場所にいたが、足が動き出している。
──完全に息の根を止めねば。
これ以上の殺虫剤は環境に影響をあたえるので避けたいし、いつもの例からすれば断末魔の力でまた走り出さないとは限らない。
そこでチャッカマンを使って火あぶりにしようと思い立つ。
燃やすわけではなく(燃やしてもいいが)輻射熱でとどめをさすのだ。
やつにふさわしい死に様だ。


だが問題は自分の部屋の乱雑さにあった。
近くにあった紙くずに火がついたのだ。
やばい!! 英語でいうとYABAI!!(違)


とっさに火を吹き飛ばして消そうと、PCでよく使っているエアダスタを噴射した。
火柱が空中を走った。
空気が光と共に爆発し右腕をこがした。
火はさらに燃え広がった。
水、水しかない!! パニックをねじふせ水をもとめて部屋をとびだした。
冷蔵庫をあけ、ミネラルウォーターをとりだし、部屋にかけもどり、そして一気に水をあびせた。
火は消えた。
火は消えたが、それ以上の水害が現場を襲っていた。
現場は火事場の跡と化していた。
水が大切な本やゲームやDVDを濡らしていた。
火の輻射熱でビニルカバーがとけて張り付いていた。
PS版Phantom of infernoの紙カバーが浸水した。DC版こみパも。デュアルの紙のDVDケースはひどかった。
いくつかのエロゲはもっとひどかった。
小説を1冊、マンガを3冊捨てた。ヘッドライトも廃棄した。
総計で3万円近くの損害だ。


たった一匹のバイオテロが、備えがなかったため、これだけのものをもたらしたのだ。


我々は教訓を学んだ。
対テロへの装備の充実と、環境整備。
ぶっちゃけ部屋掃除と、物の整理だ。こんどこそ徹底的に。
再び強いアメリカに戻るために!!(違)